「仕事をやめたい」と悩んだときに効果的な対処法とは?
仕事をやめたいと思ったとき、どうする?
多くの方が、一度は「仕事をやめたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。昔とは異なり、今は終身雇用制度や年功序列の文化はなくなりつつあるため、転職することはそれほど珍しいことでもなくなりました。そのため、無理に今の会社にとどまり続ける必要はありません。
しかしやめたいと感じる理由や状況によって、今の会社にとどまった方がいい場合と、すぐに転職した方がいい場合があります。この記事では状況に応じて会社を辞めるべきか否かをご説明したうえで、やめるときの注意点を紹介します。
仕事をやめたいと思う5つの原因
かつては「この会社で働きたい」と目を輝かせながら入社していたものの、実際に従業員として働いていてみると、仕事をやめたいと感じてしまうことがあると思います。仕事をやめたいと感じる際、どのような原因が多いのでしょうか。
やめたいと思う理由で特に多いのが、人間関係と給与体系です。職場は年齢や価値観、育った環境が全く違う人々が集まって働いています。そのうえ1日8時間ほど職場で過ごすことになるので、価値観が合わない人と一緒に働くと非常にストレスがたまります。特に上司などから理不尽な要求をされ、激しく罵倒されるような「パワハラ」(パワーハラスメント)があると、多くの人がやめたいと感じるはずです。
また給与が仕事に見合っていない場合や、給与アップの見込みがない場合、残業手当やボーナスが十分に支給されない場合などは、会社に対する不満がたまりやすくなります。頑張って働いていても十分評価されず、仕事に対するモチベーションが下がってやめたいという気持ちにつながる人が多いです。
次に多い理由として、仕事内容が挙げられます。今の自分の仕事がどうしても好きになれなかったり、自分の能力や性格と合わずに仕事がつらく感じたりすると、「自分に合う会社が他にあるのではないか」と考えるようになります。特に新卒入社の場合、十分業界や仕事に対する知識がないまま会社を選んでしまい、自分が抱いていたイメージとのミスマッチが起こるケースが少なくありません。
その他には、労働時間の長さや社風が原因となることが多いです。今日では人材不足などの影響から、多くの企業で従業員の働き方が見直され、長時間労働の是正や禁止が行われるようになりました。それでも会社や職種によっては、長時間労働が行われている場合があります。残業によって十分な睡眠がとれない場合、仕事のパフォーマンスやモチベーションが落ちてしまいます。休みがほとんど取れずに仕事をするのは非常につらく、仕事をやめたいという強く思う傾向にあります。
社風については、入社前のイメージとのギャップにより不満がたまることが多いです。例えば「若手から成長できる環境」とうたっていた会社は、実は人手不足で若手ひとりではこなせないほどの量の仕事が与えられる会社だったり、極端に厳しいノルマが与えられて、ノルマが未達だと激しく罵倒されたりする会社であることもあります。社風が自分の性格と合わないと会社に行くことが苦痛となり、場合によっては会社に行くと思うだけで体調が悪くなることもあります。
原因別・仕事をやめたいと思ったときの対処法
仕事をやめたいと思う理由によって、今務めている会社をやめた方がいいのかどうかが異なります。ここでは原因別にやめるべきかどうかをご説明します。ただやめるべきかどうかは状況によって異なりますので、参考程度に確認してください。
人間関係が原因の場合、改善の見込みがない場合は思い切ってやめた方がいいです。人間関係は仕事をするうえで重要な要素ですので、職場での人間関係が悪い場合は無理をせずやめてもいいでしょう。特にパワハラなどがある場合はなおさらです。ただ過去にも人間関係が原因で会社をやめたことがある場合は、周りだけでなく自分にも原因があることもあるので注意が必要です。
仕事に対して疲れを感じていて、モチベーションが保てない場合は、いったん休んで様子を見るといいでしょう。体が疲れているときは通常より思考力が低下してしまい、本当にやめるべきかどうかしっかり判断ができないことがあります。いったん疲れをとるために十分休みを取り、また対応できそうにない仕事はきっぱり断るようにしましょう。それでも仕事をやめたいと強く感じるのであればやめることをおすすめします。
仕事内容や会社が自分に向いていないと感じる場合は、1年間は今の会社で働いてみることをおすすめします。転職が珍しくなったとはいえ、入社1年未満で退職してしまうとなかなか次の就職先を見つけることが難しくなります。また入社1年未満だと十分に仕事を理解できていない場合もあり、仕事が分かってくると少しずつやりがいを感じられるようになることもあります。無理でなければ1年間は今の仕事をしてみて、1年経っても向いていないと感じるのであれば、やめてもいいと思います。
最後に介護が原因の場合、やめるのは避けた方が無難です。親の年金が定期収入として入っている場合は、会社をやめても問題ないかもしれません。ただ親が亡くなってしまった場合、年金がなくなってしまう上に、介護により数年空いてしまったブランクで再就職が難しくなってしまうこともあります。介護が終わった後の自分の仕事に影響が出ないかどうか、十分考えることをおすすめします。
仕事をやめるときに知っておきたいポイント
十分に検討したうえで、実際に仕事をやめようと思っても、なかなか上司に言い出しづらく、ずるずると退職時期を延ばしてしまう人が少なくありません。またやめた後の心配があり、本当にやめていいのか悩んでしまうことがあると思います。ここではやめるという決断をした人に対し、仕事をやめるうえでのポイントをご紹介します。
まずやめることを切り出すうえで、自分がやめることで会社に迷惑が掛かってしまうと心配する方がいます。たしかにやめる時期や退職までの期間、引継ぎが十分にされているかどうかによっては、会社に迷惑が掛かってしまうことはあります。しかし、あなたが一人辞めたとしても仕事はしっかり回ります。そもそも、従業員が一人辞めたくらいで仕事が回らなくなってしまうような会社は、いつかつぶれてしまうのでそれこそやめたほうがいいでしょう。そのためやめた後の仕事については、あまり気にしなくて構いません。
またやめることを上司に切り出した場合、引き留められることが多々あります。特に人材不足であったり、やめる人が優秀であったりする場合は、どうにかして退職を阻止しようとしてきます。ただ本当に仕事をやめたいと思っているのであれば、どんなに引き留められてもきっぱり断るようにしましょう。職場の人はあなたの性格やプライベートな状況まで十分理解できていないことが多いので、職場の人のアドバイスは参考程度に効き、自分の意志を最優先するようにしてください。
ただやめる場合、基本的には次の職場を決めたうえで会社をやめるようにしてください。転職先を決めずに会社をやめたことで、精神的に楽になった一方、お金や今後の生活が不安でたまらなかったという人は少なくありません。精神的につらくて今すぐにでもやめたいと思っている場合以外は、今の仕事をしながら転職活動をすることをおすすめします。
最後に
繰り返しになりますが、今では転職することは決して珍しいことではないため、無理して今の職場にとどまり続ける必要はありません。しかし状況によってはやめないほうがいい場合もあるので、やめたい理由を自分の中ではっきりさせることが大切です。また仕事をやめる決断をしたときには、事前に転職先を見つけたうえで、会社に対して辞める意思をきっぱり伝えるようにしてください。
あなたの仕事がより良いものになるように応援しています。