慎重だから仕事で不安になる!?不安になった時の対処法3つ

不安は身を守る本能!慎重な人ほど不安になるだけ

不安とは、身を守るための本能による感情です。

過去の経験によって、同じ失敗を繰り返さないための自己防衛本能のようなものです。

ですから、不安になることは、悪いことではなく、あなたが真面目で慎重な性格だという現れです。

その不安が的中しないようにと、人は慎重に準備をします。

ですから、不安の多い人ほど真面目で慎重で、ミスが少ないという長所もあります。

ただし、不安に押しつぶされてしまっては心が持ちません。

どんなにがんばっても不安が消えない場合はどうすれば良いのでしょうか?

 

対処法1|仕事の不安は慎重なほど経験則に縛られる

(1)不安は過去の経験則にすぎないことを意識しよう

そもそも不安は、過去の失敗から同じ失敗を繰り返さないよう身を守るために脳がインプットしている“経験則”から送られるシグナル的感情です。

この経験則によって、脳は危険から身を守っているのです。

しかし、「経験則」とは、過去の出来事から脳が身を守るために導き出した法則に過ぎません。

あなたは日々努力し、勉強し、仕事を先輩から学び、毎日成長しています。

だから、昨日のあなたと今日のあなたは違うのです。

今日のあなたは、経験則では計りきれない力が宿っているかもしれません。

あるいは、過去に失敗したときは独りだったけれども、今はフォローしてくれる仲間がいるかもしれません。

クライアントの担当者も過去の失敗をしたときとは違う人で、優しく導いてくれるかもしれません。

体調やお天気で、運命が変わることもあります。

このような過去とは違った状況や条件が加わって、過去とは全く違う方向に話が進む可能性だってあります。

とにかく今現在、そして未来はあなたには、経験則の範疇を超える出来事が待っている可能性の方が大きいのですから、不安に縛られてしまってはその可能性を自ら潰しているようなものです。

だから、過去の失敗にとらわれて、自分の成長から目を背けることはナンセンスだと思うようにしてみてはいかがでしょう。

 

(2)不安でパニックになりそうになったときの対処方

しかし、いくら万全の準備をしても、不安と緊張して頭が真っ白になってしまっては、不安解消のために、脳は身の安全のために過去と同じことをしてしまいます。つまり同じ失敗をしてしまうのです。

これは過去の経験則の副作用のようなものです。

だから、過去の経験則の副作用に襲われて、「やっぱりダメだった」と自分を諦めてしまう前に次のことをやってみましょう。

  • 求められた仕事に万全の準備をする
  • 不安でパニックになったとき試してみる「心を落ち着かせる深呼吸」

目をつぶって鼻で思いっきり息を吸って、口から「ふー」と、息を吸った時間の3倍の時間をかけるような気分で、思いっきりゆっくりと息が続かなくなるまで息を吐いてみましょう。

  • 「大丈夫、十分にやった」とゆっくり3度呟く

心の中で呟くよりも、声を出すつもりで声にならない声で吐き出すように呟いた方が、脳に響くので、不安解消効果があります。

息をゆっくりと思いっきり吐くことで、まず頭が真っ白になり、不安の声は頭から消えます。

その代わりに、頭の中は「大丈夫」という声で満たされます。

また、ゆっくりと息を吐くことで、身体に入った余計な緊張もほぐれ、無意識にリラックスできます。

個人差はありますが、これで少しでも仕事に成功できたなら、あなたの過去の経験則には「不安に打ち勝った!」という新たな経験則に上書きされます。

これを繰り返して、ネガティブな経験則を少しずつ減らしていきましょう。

 

対処法2|「不安」は個性であり「慎重」は長所であることを認識する

(1)「不安になりやすい性格」は短所but「慎重な性格」は長所です

あなたは不安になりやすいかもしれませんが、その分慎重なはずです。

慎重な人はミスをしません。これは長所です。

臆病でもゆっくりでもミスをしないことが、仕事には一番大切なことです。

真面目な人ほど、これをなかなか実感することができないものです。

真面目なことは良いことですが、長所を忘れて、短所ばかりに目をやってその対策に必死になるばかりでは、人生ではあまり上手くいきません。

たとえば、仕事中に不安になってしまうケースを書き出して、不安解消決策を考えるのは簡単です。でも実行するのはその100倍も難しいでしょう。

簡単にできていたら、過度な不安にも陥りません。

でも、「できないから自分はダメ」と思うのもナンセンスです。

仕事で、プレゼンが上手な人、人前で話すのが得意な人、米原涼子の「ドクターX」みたいに「私失敗しないので」と言えたらどれだけ気持ちいいことか!

でも、みんな初めから何でもできたわけではありません。

あなたよりも環境が整っていたり、少しだけ勇気を出す機会が多かっただけです。

そんな憧れの人と同じになる必要は無いのです。

あなたはあなたです。

できないことを「できない」と認めて、あなたなりの長所を利用した方法で、一つずつゆっくりと問題を解決していけば良いのです。

 

(2)「不安になりやすい性格」を個性と認める事が「慎重な性格」を長所と実感できる早道

世界的な発明であるIPS細胞も、何かの実験の失敗から偶然見いだされた発見だとか。

この世紀の大発見の前にやっていた別の目的の実験は、失敗に失敗を重ねるばかりでどん底状態だったそうです。

でも、その何らかの実験の失敗のお陰で、世紀の大発見IPS細胞が生まれ、今では人の心臓の弁を自己細胞から作ることに成功し、未だ臨床実験中ですが、今心臓病で苦しんでいる人の救いの光になっています。

こんなふうに、失敗に失敗を重ねても、慎重で注意深いからこそ、偶然生まれた別の成果に気づき、それが大発見のきっかけとなったのです。

失敗にとらわれてばかりいたら、中山教授の世紀の大発見は見逃され、ノーベル賞受賞の晴れ舞台もなかったかもしれません。

いかがですか?慎重な性格は長所だと思いませんか?

このように「不安になりやすい性格」は悪いことばかりではありません。

「不安になりやすい性格」を個性と認めて、他人より慎重な自分の長所を活かす方法を開発する方が、幸せへの近道となる可能性もあることを知って下さい。

ただし、不安と戦う気持ちを持ちつづけないと新たな道は見つかりません。

この不安と戦うというのは、不安をやっつけるのではなく、不安をなだめて引き下がってもらう感じです。

「何だか意味がわからない」と思ったかもしれませんが、次で解説します。

 

 

対処法3|仕事の不安に引き下がってもらう手段とは?

これは、イソップ童話の「太陽と風」の太陽の手段です

太陽の力で、不安に自主的に去ってもらうのです。

「意味がわからない」と思った方のために、ここで太陽とは何のことなのかを理解していただくために、ここで不安が消えていくメカニズムをご紹介しておきます。

 

(1)【解説】不安のメカニズムとは?

強い不安は、強いストレスを生みます。

こうなると脳内には、ストレスホルモン(コルチゾール)がたくさん分泌され、脳は全身の筋肉・血管に収縮命令を出してしまいます。

これは脳に酸素不足や栄養不足を引き起こす原因になるので、その対策に、脳は幸せホルモン(セロトニン)をたくさん分泌します。

この幸せホルモンは、ストレスホルモンと合体してストレスホルモンを中和して消滅させる働きがあります。

その結果ストレスの原因であった不安は、いつの間に薄れて消えていくのです。

「太陽」は、幸せホルモンです。

そこで、「太陽」である幸せホルモンを分泌される状態とは、「楽しい」「幸せ」「嬉しい」と感じたプラスの感情のときです。

 

(2)イソップ童話~太陽を浴びる方法~

だから、もし今、不安で押しつぶされそうになったら、一旦忘れて、歌でも歌ってみましょう。歌を歌うと楽しい気分になるので、幸せホルモンが分泌されやすくなります。

しかし強い不安は、歌ぐらいじゃ楽しくならないかもしれません。

そんな時は、強制的に脳に幸せホルモンを分泌させましょう。

リラックスミュージックが効果的です。

YouTubeに不安解消ミュージックがたくさんあります。

セロトニンを増加させるよう音楽がおすすめです。

イヤフォンさえ持っていればスマホで簡単に聞く事ができます。トイレに行って3分ほど聞くだけでも良いでしょう。お昼休みに聞くのも良いでしょう。

そんな時間も無いときは、トイレの鏡の前で、口角を両手の指で押し上げて無理にでも笑顔を作りましょう。

こうすると、脳の反射作用で、笑顔で脳が楽しくなったかと勘違いして、幸せホルモンを分泌し始めます。

これらの方法で、不安に引き下がってもらえたら、あなた本来の実力(長所)が発揮される番です。

さあ、特技を探してみましょう。

慎重だからこそ、他人に勝る何かがきっとあるはずです。

 

まとめ

「北風と太陽」のお話は、いかがでしたか。

不安になりやすい性格も個性と認めてあげると、楽になる事が多いのです。

自分なりの方法で、不安と上手にお付き合いしながら、慎重さから生まれる特技や長所を見つけるために、前に進むくらい大胆になってみましょう。

少し勇気を持つだけで、未来が変わるかもしれないので、騙されたと思って、気が向いたら試してみてはいかがでしょう。

歌ったり、笑ったり(作り笑顔含む)、幸せホルモンがたくさん分泌されたら、幸せな楽しい気分になることが今よりもずっと多くなると思います。