過度な不安が解消するカンタン改善法とは?

はじめに

生きていれば、誰だって必ず「不安」という感情に悩まされるのではないでしょうか。特に仕事をしていると、上司や先輩に報告をしなければいけないときや失敗をしてしまったとき、大事なプレゼンや会議を控えているときなど、不安を感じる場面が多くあります。気づくと消えてなくなってしまっている不安もありますが、中には不安な感情にとらわれて居ても立っても居られなくなり、全身から汗がでて、動悸がするなど体調を崩してしまうほど追い込まれることもあります。

早く解消させたいと思っても、不安は不安を呼び、ネガティブな感情がどんどん大きくなってしまいます。一度この悪循環に陥ってしまうと、なかなか抜け出せずに辛い思いをすることがあります。不安に押しつぶされているのは自分だけかもしれないと考える方もいると思いますが、このような苦しい思いを抱えたことがある方は決して少なくありません。

ここでは、まず不安が生じる原因を紐解き、不安を解消するためのカンタンな実践法をご説明し、それでも不安が消えない場合の対処法をご紹介します。人によって不安の原因も最適な改善法も様々ですので、自分に合った方法で無理なく挑戦してみてください。

 

不安が生じる原因

不安を感じやすい人は、医学的にセロトニンという心を落ち着かせる神経伝達物質が分泌されにくい状態といわれています。ではセロトニンが出にくい状態になってしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか。不安が生じる原因には、主に3種類ございます。

1つ目は人間関係や未来など、自分でコントロールできない物事が原因となる不安です。多くの人と関わり、成果が求められる職場ではこの種類の不安をよく感じる人が多いと思います。過去の失敗やトラウマが原因で、新しいチャレンジに対して不安を感じている場合もこの原因に該当します。

2つ目は過労や睡眠不足、病気から生じる不安です。身体的な状況の変化により、判断力が低下したり、つい余計な心配をしてしまったりすることがあります。調子が悪いときに仕事をしている場合はなおさらです。

3つ目は環境の変化があげられます。仕事やプライベートなどで急に環境が変わった場合、その人にとっていい変化であったとしてもストレスを感じてしまいます。そのため慣れない環境に身を置く中で、不安を感じてしまうことがあるのです。

このように不安を感じる原因は様々ありますが、不安は必ずしも悪いものとは限りません。例えば大事なプレゼンを控えているときや、いい雰囲気の気になる人に告白をするときなどでも不安を感じると思います。

不安と期待は似ており、いずれも先の見えない未来に対しての感情という点が共通しています。また不安があることによって、事前にミスを防いだり準備をしっかりするきっかけになったりなど、いい側面もあります。そのため不安を感じないようにしようとするのではなく、ネガティブな不安を過度に感じないようにすれば問題ありません。

不安を改善できるカンタン改善法

それでは実際に、ネガティブな不安を改善するための方法をご紹介します。不安は忘れようとすればするほど頭に残ってしまうため、すぐに不安になりやすい癖を解消するのは難しいかもしれません。ただ自分自身の過去を思い返してみて、実際に現実になってしまった不安がどれほどあるでしょうか。多くの人にとって不安の9割ほどは現実になっていません。つまり自信の考え方によって不安を感じてしまっているのです。

不安が感じやすい癖を改善することで、余計ない心配をする時間が減り、より仕事や趣味などに打ち込むことができるようになります。ここで紹介する5つすべての方法を試す必要はないため、自分に合いそうな改善法を無理のない範囲で実践してみてください。

1つ目は、生活習慣を規則正しくすることです。時々いつもより早起きをしたり運動をしたりすると、何だかすっきりした気持ちになることがあると思います。不安を抱きやすい人に分泌されにくいセロトニンは、運動や早寝早起き、朝日を浴びるなどすることによって、セロトニンが出やすくなるといわれています。いつもより少し早く起きて、窓を開けて朝日を浴びることはそこまで難しいことではないと思うので、ぜひチャレンジしてみてください。

2つ目は痛みと恐怖で心に刺激を与えることです。痛みと恐怖と聞くと、逆に不安が大きくなってしまいそうになりますが、実は規則正しい生活以上にセロトニンを分泌させる効果がある方法です。痛みや恐怖といっても、無理のない範囲で問題ありません。例えばお灸や足つぼマッサージ、ホラー映画、絶叫アトラクションなど、心に強い刺激を与えることでセロトニンが分泌され、気分がすっきりして不安解消につながるきっかけとなります。

3つ目は涙を流すことです。泣くことで脳の血流が活発になり、副交感神経を刺激し、不安な気持ちを和らげる効果があります。辛いときには我慢することなく涙を流したほうがいいですし、映画や読書で感動による涙を流すことをおすすめします。

4つ目は部屋などの掃除をすることです。不安になりやすいとき、あなたの部屋は綺麗な状態ですか。悩みごとを抱えているときは、部屋も汚れている場合が多いです。そのため時間を作り、自分の身の回りの整理整頓をしてみると気持ちがすっきりするはずです。片付けのように深く考えることなく没頭できる作業は、不安や悩みごとがあるときには心を軽くする効果があります。

5つ目は動物と触れ合うことです。アニマルセラピーという治療法が存在するように、動物には人の悩みを癒す効果があります。動物を飼っている方はペットと触れ合い、飼っていない方は動物園や水族館などに足を運んで、生き物の無邪気な姿を見ることをおすすめします。なかなか動物に触れ合う機会が持てないという方は、自然が多い場所を歩くだけでも気持ちを整える効果があります。公園の中を通ってみたり、休日に自然の多い場所に遊びに行ってみてはいかがでしょうか。

このように不安を解消するためには生活習慣を整えることや、心に刺激を与えること、悩みごとから解放できることを行うことにより、不安を解消させるきっかけとなります。なかなかすぐに効果が出るとは限りませんが、自分のペースでチャレンジしてみてください。

 

どうしても不安がなくならない場合は精神科医へ

ご説明した不安の解消法をしばらく試しても、全く不安になりやすい性格が改善されずに生活に支障が出ている場合、もしかしたら不安障害かもしれません。

不安障害とは別名SADとも呼ばれており、人前で以上に緊張してしまい、ストレスを感じてしまう症状を指します。まだ不安障害に対する社会の認知度は低く、不安になるのは気持ちの問題と周りから考えられることで、ますます症状が悪化することもあります。不安障害の方は慢性的に不安を感じやすく、落ち着きがなくイライラしやすくなり、動機やめまい、震え、不眠、息苦しさなど身体の不調が発症するケースがあります。他の人が普通にできていることでも心配が尽きない場合は、不安障害の可能性が高いです。この症状が何年も続くとうつ状態やアルコール依存症などを引き起こす可能性が高くなりますので、無理せず精神科医に診てもらいましょう。

不安障害の場合は自分自身で改善するのはとても困難ですので、自分だけで抱え込むことなく、専門家の助けを借りることをおすすめします。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。不安は誰もが抱く感情であり、時にはいい効果を与えることがあります。過度な不安を感じる場合には、自分が挑戦できる改善法を実践してみてください。