内向的とは?内向的な人の特徴と4つの強み

2017年7月17日

内向的の人の特徴とは

内向タイプ・コミュ障のもつ価値を活かすQuietValue研究所の桜井です。

「内向的」という言葉に対して、どういった印象を持っていますか?
人によって認識の度合いは違いますが、どちらかというとネガティブな印象を持っているのではないでしょうか?

内向的という人というのは、決して「暗い」といったような人ではないし、全く後ろめたさを感じる必要はありません。

なぜなら、「内向的」というのは人間の内面性の特徴の一つであり、認められるべき特質なのです。なかなか日の目を見ない理由としては、「外交的」な人達が多いため、世の中の多くの事が「外交的」なものさしで作られているからなのです。

では、内向的な人はどういった特徴があるのでしょうか?「自分はもしかしたら内向的な人間かもしれない」と思っている人がいれば、参考にしてみてくださいね。

内向的タイプの特徴1 熟考型

内向的な人は、思い付きで行動というよりは、よく考えてから行動することが多いです。情報を上手く整理してから実行します。また、発言する際も、言いたいことをまとめてから言葉として発せられるケースが多いです。例えば、グループで話し合いをしている時に、中盤までほとんど口を開かずにただそこ居るだけなのに、途中から発言をしたり、また今までとは違った観点で物事を捉えた発言をするケースなども内向的な人の大きな特徴です。

そして、考え事が好きで、一つの事に没頭する傾向にあるので、そういった性質が理解できない他人からは、「不思議な存在」と感じられてしまうことも、しばしばあります。仕事や勉強をはじめ、趣味などに没頭しすぎて、食事を忘れてしまった経験はありませんか?

こうした物事を深く考えることは、決して悪いことではなく、ポジティブに捉えるべきです。人より早く発言して浅い意見を言うよりも、少し遅くなっても的を得た発言をする方が何倍も価値があるのですから。

内向的タイプの特徴2 外部からの刺激に敏感

外向的な人は、一般的に外からの刺激を好み、人と会ったりすることで、エネルギーを補充します。「誰かに会うと私は元気になれるの!」これはまさしく、外交的な人の発言そのもでしょう。

それに対して、内向的な人達は、外部刺激には弱く、そういったエネルギーに長く触れると疲れてしまいがちです。多くの人間と会うと、脳が一気に疲れてしまい、即座に家に帰宅したくなってしまう気持ちも内向的人間の大きな特徴の一つです。

例えば、合コンに行って、あまりよく知らない人と話したり、笑いあったりするのは、楽しいというよりも、疲れると感じます。そういった場は、人数が多ければ多いほど、そのように感じる気持ちが強くなるでしょう。

しかし、こういった社交的な場に出向くことが嫌いな訳ではありません。内向的な人の場合、エネルギーが十分にチャージされていれば、意外とエネルギッシュに参加することも可能です。当人も勘違いしているケースもありますが、十分な休息さえあれば、外部刺激にも打ち勝っていけるのです。

内向的タイプの特徴3 一人の時間を好む

エネルギーチャージは、一人でいる時間を持つことです。

社交的な場に行ったり、「疲れたな~」と思った時に、一人になると落ち着きませんか?内向的な人にとって、一人の時間は重要です。

誰かに気遣わず、誰からも邪魔されず、一人思いふけることが出来ます。マルチタスクがあまり得意ではないので、そうではない状態が何よりもの至福でしょう。

一人で居れば、集中していても誰に文句を言われることはありません。内向的な人は、特に「もっと人に会え」とか「もっと社交的になれ」と言われることもあるので、そういったストレスに晒されないことは、精神衛生上大切なことです。

外へ元気に出ていくために、十分に一人時間を取りましょう。「外に出ていけない」「人とかかわるのが億劫だ」と気を病むことはありません。元気チャージが足りなかっただけです。

人それぞれエネルギーチャージの方法はあって、それがただ単に「一人でいること」だっただけです。

内向的タイプの特徴4 とことんハマる気質

浅く広く拾うよりも、狭く深く突き詰めていくことが得意であり、とことんハマる気質を持っています。自分が興味が沸いたことは、どんどん知りたくなる知的欲求の高い性質を持つので、より専門性が高くなることが多いです。
内向的な人は、こういった一つの事を集中して調べたりするのが得意で、なおかつ冷静に物事を見つめられるので、専門性を必要とする仕事にはもってこいでしょう。

内向的タイプの特徴5
一見、口数は少ないが、よく話をすることも

外交的な人から見ると、口数が少ないと思われがちな内向的な人達ですが、別に話すことが嫌いな訳ではないのです。

前述通り、言葉を頭の中でまとめていることが多いので、話し出すまでの時間は長くかかりますが、一度話し始めれば、意外と多く話し、聞き手を驚かせることも少なくありません。特に、その人の得意な分野や興味のあることであれば、多くを話し、「口下手なのでは?」と考えは一気に吹き飛ぶでしょう。

内向的な人は、ただ「話さない人」ではなく、「余分なこと以外話さない人」なのです。

内向的タイプの人の持つ4つの強み

上記でもいくつか内向的な人の特徴を述べる上で、強みを挙げてきましたが、ここでは具体的に、強みを考えてみたいと思います。

内向的タイプの人の持つ強み1
クリエイティブな仕事で成果を発揮しやすい

内向的タイプの人は集中して一人の時間を上手く使って、何か形作る仕事では、その力を発揮しやすいといわれています。物事を整理しながら、集中して書く仕事や、自問自答できる作業環境は、内向的な人に向いている職場と言えるでしょう。
常に多数の人と関わりあったり、やり取りを強いられる営業職よりも、一人で作業する時間がある職業が向いています。例えば、フリーランスでデザイナーをしたり、コツコツと考えられるライターの仕事などが代表例です。

自分のペースを崩されない領域を部分的に用意することで、スムーズに仕事を進めることが可能でしょう。

学生で言えば、学校や塾の人の多いところで勉強するよりも、家で勉強する方が、より集中出来るということですね。

内向的タイプの人の持つ強み2 何事も一人で楽しめる

一人で居るのが何よりも快適だと思うタイプなので、どんなことでも一人で楽しめるのは、何よりもの強みです。

一人ラーメン、一人カラオケ、一人でお花見、一人旅など、外交的な人が「友達と行くから楽しいんだよ!」と言い張ることでも、難なく一人で楽しめます。一人で見るからこそ、見えない視点も見えます。見知らぬ土地に一人でベンチに座っていて、行き交う人を見ていると意外な街の良さを発見することでさえ面白く感じます。
私が京都に一人旅を行ったときは、友人総出で「なぜ?」という言葉を口にしました。ある友人は、「さみしかったの?ごめんね?誘ってくれれば良かったのに」と。

しかし、私は寂しかった訳ではありませんでした。誰からも邪魔されることなく、自分のペースで自分の旅行が楽しめることに非常に嬉しさを感じていました。

なぜこれを、内向的人間の一つの強みとしているのか。それは、そうしたくても出来ない人もいるからです。内向的な人は「暗い」「何を考えているかわからない」と虐げられて誤解されることもあったでしょう。しかし、「一人で居られること」というのはアナタにしか出来ないことなのです。

友達と遊ぶことが悪いとは決して言いません。しかし、一人で楽しむことが出来るのは、一つの才能でもあることは分かって欲しいのです。

内向的タイプの人の持つ強み3 想像力が豊か

「あの場合はどうしようか」と色々な想定を考えるのが好きなのも、内向的タイプです。その想像力で、先読みできることもあったり、予測することも得意です。人には「考えすぎ」と言われてきたことも、あらゆることを考え、そして想像することで、初めて分かることや発見できるポイントもたくさんあります。

例えば、友人や家族と旅行に行くときに、「こういった場合はどうしようか」「こんな時はどこに行けば良さそうか」事前に調べていることで、周りは助かることも多いでしょう。

また、こういった想像力は仕事にも活かされることが多いです。少し前に挙げたクリエイティブな仕事はまさにそうです。クリエイティビティを必要とする仕事には、妄想や想像は不可欠です。

「何考えているか分からない」と他人から見えることは、こういった場面で大いに活かせるのです。

内向的タイプの人の持つ強み4 洞察力に優れている

普段あまり得意な分野でないと口数が少ないことが多いですが、その分観察することは得意です。周りの状況をよく見極めたり、人を観察し、話をよく聞くことができます。こうした能力は、人の意見に共感するときに非常に役に立ちます。

例えば、プライベートな話し合いはもちろんビジネスの場でも、「共感」や「同調」することが求められている場面は必ず発生します。そんな時、内向的な人たちは相手に共感して話を聞くことが非常に上手です。

相手の言わんとしていることを汲むことに長けているので、人からは「話を聞いてくれる優しい人」と思われることも少なくないでしょう。

また、注意深く洞察するせいか、友人の数は多くなくても、非常に大切にします。

まとめ

内向的な人は、よく「外交的にならなくてはいけない」と言われたり、自分自身でも思ったことがある人は少なくないかもしれません。しかし、これは、人の生まれ持ったの性質の一つであり、それを変えようとするのではなく、受け入れて向き合っていくことが大切です。

「暗い人」「付き合いが悪い人」と誤解されがちですが、周囲の人の理解と自身のリフレッシュの方法次第で、罪悪感を持ったり、恥ずかしいと思わず日々過ごしていけるのです。