真面目な性格を最大の長所にする方法
真面目な性格は長所か短所か
「私は、自分の真面目な性格が嫌い」という人がいます。
また自分の真面目な性格がコンプレックスで、その性格ゆえに苦しんでいる人がいます。
でも、はたして「真面目な性格」は、その人が思うほど短所なのでしょうか。
目次
「真面目」に対する印象
みなさんは真面目と聞くと、どのような印象を持ちますか?
良いイメージとしては、「ルールを守る」、「手を抜かない」、「正直」、「責任感がある」などでしょうか。
でも同じ言葉なのに、時に「固い」、「柔軟性(ユーモア)に欠ける」、「完璧主義」、「凡庸そう」ととらわれる事があります。
このイメージを受ける違いは何にあるのでしょうか。
良い印象と悪い印象のボーダーラインはどこにあるのでしょうか。
植え付けられた固定観念と矛盾
私たちは子どもの頃から、「真面目に勉強しろ」、「真面目に生きろ」、「真面目に働け」と言われ続けて育ってきました。社会は「真面目」を私たちに教育し、強要してきたのです。だから、子どものころから「真面目」でいることは良いことなんだと信じ、ずっと今まで必死で勉強し働いてきたのに。
それを大人になるにつれて、「真面目に生きろ!」と言ってきた社会では、必ずしも「真面目」なことは長所だとは認めてくれないということに気づくのです。
そもそも真面目ってどういうこと?
時に、「真面目だな~」と言われると、誉め言葉でも素直に喜べないことがあります。
それは実は、「真面目な性格」に隠された、自己肯定感の低さが原因している傾向があるからなのです。
- 自分に自信がなく、相手の評価をとても気にする。それは、周囲からよく思われたいという思いの表れでもあります。
- また真面目な人ほど、失敗で人から信頼を失うのを恐れます。その為に、絶対に失敗は許されないという強迫から「完璧主義」に陥りやすいのです。
真面目な性格は短所なの?
上記のような理由から、真面目な性格の人は、他人の評価を気にするあまり、自分に自信をもちにくく、非常に生きにくく、損をした生き方をしています。
ただ、真面目な性格は決して短所ばかりではありません。
そもそも、短所と長所は表裏一体なのです。
例えば、マイペース、心配性、人見知りの性格だとします。
でも、それは、芯が強く、何事にも慎重に対処でき、安全を先に確認し、リスクを回避できる性格の持ち主ということが言えます。
なので、脱いだ服を裏から表にひっくり返すように、真面目な性格のネガティブ面をひっくり返して、真面目な性格のポジティブな面を表に出せばよいのです。
そうすることで、今まで短所だと思っていたことを、それは長所だと捉えることができます。それが人生観を劇的に良い方向に変えることができるカギなのです。
「真面目な性格」をまずは受け入れよう
その方法をご紹介します。
- ダメな自分と落ち込んでも、そんなダメな自分を許すことです。
この世の中で完璧な人なんて一人もいない!!!
落ち込む自分を許してあげましょう。
失敗することを許してあげましょう。
落ち込むことは自然なことです。
- 「真面目」を克服しようとしない。
繰り返しになりますが、【短所=長所】、表裏一体の関係なのです。なので、あなたの短所を克服することは、あなたの長所を殺すことにもなるのです。それよりも、真面目な性格が短所であるという思いから、それはあなたの「特徴」と捉えてください。その特徴を活かしてどのように長所に変えていくかに目を向けていくことが大切です。
- 「真面目な自分が自分の強みなんだ!」と自信をもつ。
まず自分自身で、真面目な性格は自分の強みと「思い込む」のです。または、信頼できる人がいれば、自分の真面目な性格の良いところを聞いてみるのも良いでしょう。そうして、主観的な思い込みと客観的な意見がいつしか確信となり、自信へとつながっていけます。
「真面目な自分」の強みを活かせる職業とは?
人には向き、不向きがあります。世の中で成功していると言われる人たちは、その自分の長所を自覚することができ、その強みを活かした仕事をしている人が多いのです。
それでは、せっかくあなたが「真面目な性格」という強みを持ち合わせているのなら、それを最大限に活かすことができる職業を考慮するのも、自己肯定感を高め自信をもった人生を送れる手段かもしれません。
真面目な性格の人に多い特徴として、
「細かいことに配慮できる」、「約束事を必ず守る」、「何事にも丁寧」であるといえます。
そのため、それらの特徴を活かせる仕事とは、
例えば、技術系の職種です。エンジニアは、ただ物を作るだけでなく、いかに慎重に手抜きをせずに行えるかが重要です。少しの狂いが作品をダメにしてしまう、細やかな神経を持ち合わせていないとできない職種です。
また経営に関する職業は、会社の状況、細かい数字、そして社会(世界も含め)情勢も見て、長期的な戦略を考える力が必要です。目立ったことより、影の番人として会社のかじ取りができる真面目な性格の人だからできる職種です。
具体的には以下の通りです。
- 運用(ファンドマネージャー/ディーラー/アナリスト)
- プログラマー
- 不動産企画/プロパティマネジメント
- 測量/積算
- 生産管理
- 投資銀行業務
- プロジェクトマネージャー
- 財務
- クリエイティブディレクター/アートディレクター
- 社内SE
- 薬剤師
- 介護師
この他にも、法規制が厳しい銀行や学校関係の仕事も真面目な性格の人に向いているでしょう。
つまり、真面目な人に向いている職業とは、「不真面目」な人にはやりたくても勤まらないと言えます。だからこそ、真面目な性格が強みとなるのです。
ただ真面目だけでは終わらない!より魅力ある人になるためには?
もちろん、先にも述べたように、真面目な性格は「強み」になります。真面目なことは、素晴らしいことです。
でもただ真面目なだけでは、やはり短所にも映りやすいのです。
そこで、真面目な正確にプラスアルファを加えることで、「真面目」を揺るぎない武器とし、あなたの魅力をグンと増すことができます。
それは、あなたの真面目な正確に、少しだけ「子ども心」をプラスすることです。
子ども心とは、単に子どもっぽい行いや格好のことではありません。
子ども心とは、恥じらい、茶目っ気、ユーモアのことです。少しでもこれらの要素を加えることで、もっと生活を楽しむことができるのです。
特にユーモアには、あらゆるネガティブな感情も、肯定的な感情に変換できる力があります。
よく「ルールから外れる」ことをして笑いを取ろうとする人がいます。でもそれは本当のユーモアではなく、人間的に深みがあることではありません。また人を馬鹿にして笑いと取るのは最低な行いで、それは決してユーモアとは言えません。
真面目な人が、「ルールを守り、誠実に生きている中」でもユーモアを持つことは十分にできます。真面目な人が、相手の立場に立ち、相手も自分も楽しい気持ちになるようなちょっとしたユーモアを少しプラスできれば、それは真面目なあなたの「揺るぎない魅力」となるのです。
まとめ
人間には4つのパターンがあります。
- 人に優しく、自分に厳しい
- 人に優しく、自分にも優しい
- 人に厳しく、自分にも厳しい
- 人に厳しく、自分に優しい
真面目な人の中には、自分に厳しいから、他人にも厳しさ(まじめさ)を強要する人がいるかもしれません。
でも、先にも述べたように、完璧な人間は一人もいない!のです。
他人の不真面目さや、ミスをしたりサボったりするのを見つけた時でも、腹を立てる前に、「自分も完璧ではない」ということを思い出してください。そうすれば、少し苛立ちを和らげることができるのではないでしょうか。
また、真面目で、自分には厳しく、他人には優しい人にも気をつけてほしいことがあります。それは、そういう人は、いつもルールを守り、他者にとても気遣い続けるために自分を犠牲にして、心が疲れきってしまうのです。そのため、精神のバランスを崩すこともあります。鬱になる人は、ほとんど真面目な性格の人です。
なので、人に優しく、そして自分にも優しくあってください。
あなたの人生をあなたの為に生きてください。
他者に気を使い、他者の期待を裏切らないように頑張りすぎる前に、まず自分ができる「自分の限界」がどこかを知り、受け入れることが大切です。できないことがあるのは当たり前のことです。自分を許し、受け入れてあげてください。
人に優しく、そして自分に優しく。
自分に優しくできない人は、結局、人にも本当の意味で優しくできないのです。
最後にもう一度。
「真面目なことは、素晴らしいこと」です。それはあなたの強みであり、長所なのです。