つらい職場のストレスを減らす実践法とは?

はじめに

職場でのストレスは、仕事の最大の敵といっても過言ではありません。ストレスを感じることで十分に力を発揮できなかったり、無駄な労力を使って疲れてしまったりすることがあります。昨今話題になっている仕事での過労死も、原因の多くは職場でのストレスと考えられます。

どんな仕事や職場でも、少なからずストレスを感じてしまいますが、ちょっとした考え方や行動によって、過度なストレスを感じずに働くことができるようになります。本来のあなたの能力や特性が仕事でより活かされるよう、ここでは職場でのストレスが少しでも軽減する方法をご紹介します。

 

職場でのストレスの原因とは?

まず職場でのストレスの原因をご説明します。イライラや不快な感情が生じる場面は多々ありますが、ざっくり3つに分類できます。

1つ目は人間関係です。働く上では、人間関係によるストレスが最も多いのではないでしょうか。職場には、年齢や育ってきた環境、考え方の違う人間同士が多く働いています。そのため価値観が異なる人が上司や部下、先輩や後輩となり、一緒に仕事をしなければいけないとなると、大きなストレスを感じてしまいます。特に人間関係は自分の力でコントロールしづらく、あらゆる原因の中でも特に強いストレスを感じやすいといえます。

次に多いと考えられるのが、仕事内容に対するストレスです。1日の大半の時間を仕事に費やさなければならなくなるため、仕事内容によって毎日が楽しくも苦しくもなってしまいます。例えば自分の仕事がつまらなく感じている、また自分の能力に見合っていない、単調な働き方でやりがいが見いだせないといった気持ちを抱いていると、どんどんストレスが溜まっていってしまいます。

3つ目は労働環境によるストレスです。一生懸命働いているのに給料が少ない、労働時間が長すぎる、自分の考え方と社風が合わないなど、職場の環境によってストレスを感じることがあります。特に労働時間が長く、十分な睡眠や休息がとれていない場合には、仕事でのパフォーマンスに大きく低下します。その結果ミスをして叱られてしまい、ストレスを感じてますます仕事のパフォーマンスが落ちてしまうという負の連鎖から抜け出せなくなってしまうのです。

 

ストレスが感じやすい性格3タイプ

ただ誤解しないでいただきたいのは、ストレスを感じるのは仕事ができないからではありません。職場でのストレスは、必死に働いているからこそ感じてしまうものです。また優秀な人や一生懸命仕事をしている人であっても、以下の3タイプの性格の人はストレスを感じやすい傾向にあります。

まず、頑張りすぎてしまう性格です。会社では優秀な人ほど多くの仕事を任されやすく、多大な仕事をこなさなければいけなくなります。最初は何とか一人でも対応できていても、周りが「まだ余力がある」と思って次々と仕事を頼んでしまうことで、頼まれる側のストレスはどんどん溜まっていってしまいます。責任感が強い人やまじめな人、仕事を一人でこなすタイプの人が当てはまります。

次に断ることが苦手な性格です。仕事はしっかりこなさなければならないという思いから、自分の能力や感情、スケジュールを無視して働いてしまいます。また断れずに我慢してしまう人には、共通して周りの人に迷惑をかけたくないという思いがあります。人に迷惑をかけたくないという気持ち自体は素晴らしいものですが、結果1人で抱えすぎてしまって失敗をすれば、最初から仕事を断った場合よりもはるかに周りに迷惑をかけてしまうことになります。優しすぎる人、自分の意見を言うのが苦手な人、周りに気を使い過ぎてしまう人は要注意です。

最後は無趣味の人です。適切な量の仕事をしっかり仕事をし、会社での人間関係が比較的良好に保てている場合、ストレスを感じることは少ないのではないかと思うかもしれません。しかし退勤後や休日に何もやることがなく、いつも家でボーっとしているだけの人は、気分転換が十分にできずにストレスを抱えてしまうことがあります。休日にやることがない人、転勤が多くて休日に出かけられる人がいない人、休息の時間をしっかりとれていない人は、十分注意する必要があります。

以上の3タイプの方は、比較的ストレスを感じやすい傾向にあります。現状を放置していると、最悪の場合は身体に不調が生じ、休職や退職をしなければいけなくなることもあります。そのため、これから紹介するストレス軽減法に自分のペースで挑戦してみてください。

 

職場のストレスを軽減させる方法~人間関係の場合~

職場でのストレスを軽減させる方法を、原因別にご紹介します。

まず人間関係です。苦手な人と一緒に仕事をすることは、想像以上に苦労すると思います。そのため最も効果的な方法は、苦手な人とはできるだけ関わらないようにすることです。もちろん苦手な人を好きになることが理想ですが、好きになろうとする時間がもったいないうえ、嫌いな感情を好意的な感情にするために多大なストレスがかかります。そのため、苦手な人に対して労力をかけることは無駄だと割り切り、できるだけコミュニケーションを避けることをおすすめします。

しかし苦手な人が上司や部下などであれば、どうしても関わらないといけません。その場合は、以下の3つの方法がおすすめです。

1つ目は、苦手な相手の不快な言動にポジティブな解説をすることです。例えばすぐに怒る上司に対しては、「怒られなくなるよりましだな」や「上司も仕事が多くて苦労しているのだろう」などと考えます。一歩引いた視点から相手の言動をポジティブに解説すると、「そういうものだ」と割り切って考えることができ、ストレスを軽減させることができます。

2つ目は、自分の目的以外は気に留めないことです。例えば売り上げ目標を達成するという目的があれば、目的達成には関係ない苦手な人の機嫌を取ることや、苦手な人とのコミュニケーションを避けることがより容易にできるようになります。目標達成のためにどうしても苦手な人と話さなければならないときは、感情を押し殺して用件だけを伝えるようにしましょう。相手に対して淡々とした態度をとっていれば、おのずと苦手な人と過ごす時間も短くなり、より仕事に集中することができるようになります。

3つ目は味方を作ることです。周囲の人に対して働きかけ、困っているときに助けてあげたり、自分の経験や知識を与えたりすることにより、周りはあなたの味方になってくれます。もし苦手な人から理不尽な扱いを受けていても、味方がいればそれほど気にならなくなります。エクセルの数式などを教えてあげたり、過去に作った資料を連携したりするなど、ちょっとしたことでもいいので周りに対してプラスになる行動をしてみてください。

職場のストレスを軽減させる方法~仕事内容・労働環境の場合~

仕事内容や労働環境でストレスを感じている場合、「どうしようもないことだ」と考えて諦めてしまっている人が多くいると思います。しかし、たとえ職場自体に変化がなくても、あなた自身の行動や考えにちょっとした変化を与えることで、ストレスを軽減させることができます。

まず、悩みを上司や先輩、同僚など相談しやすい人に打ち明けてみてください。やはり同じ職場の仲間であれば、仕事上のストレスを理解してくれやすいはずです。愚痴のようになっても構わないので、自分の悩みやストレスについて相談すると、自分だけが抱えているストレスではないと安心したり、ヒントをもらえたりすることがあります。飲み会や移動時間、ランチタイムなど、仕事を離れて一息つけるタイミングがおすすめです。

次に、転職活動をすることです。転職活動をすることは決して悪いことではありません。またすぐに別の会社に就職するつもりがない方でも、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。まず転職のエージェントサービスに登録し、無料の面談を受けてみてください。面談ではエージェントの方が今までの働き方や仕事内容、あなたの強みや弱みなどを引き出し、あなたに合った会社を紹介してくれます。そのため、面談を通じて自分の働き方や仕事内容を客観的に見つめなおすことができ、改善点を見つけることができます。また別の会社の仕事内容や条件を知ることで、今の会社のいいところや悪いところを洗い出すこともできます。今では転職することは決して珍しいことではなくなったため、つらい環境で無理をせず、退職という決断をすることも一つといえます。

 

どうしても溜まるストレスは、思いっきり発散させるのが一番!

以上でご説明したのはストレスをなくす方法ではなく、あくまで減らす方法です。仕事をしていれば少なからずストレスが溜まってしまいますので、適度に発散させることが大切です。

発散方法は人それぞれです。例えば仲のいい人に対して愚痴を言ったり、運動など気持ちをリセットできるものに取り組んだり、時には仕事を回して早めに退勤したりしてもいいでしょう。ため込みすぎずに少しずつ発散させることがポイントです。

 

無理をしてストレスをため過ぎないことが何よりも大切

職場でのストレスを軽減させるための方法をご紹介してきましたが、最も大事なことは無理をしないことです。ストレスを感じるのは自分のせいだと考え、1人で抱え込んでしまうと危険です。ご自身に合ったやり方で構わないので、ストレスを発散させたり周りに頼ったりすることで、ストレスを抱え込みすぎないようにしてください。